15 「阿蘇神社の祭神について」
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15 「阿蘇神社の祭神について」

  健磐龍命(たけいわたつのみこと)を主神として阿蘇神社には十二柱の神様がまつられています。

 その中でいくつもの名前で呼ばれている神様もあり、混同されやすいので、整理してみました。神仏混渚の時代、天台宗の立場から阿蘇神社の神々は「仏」が姿を変えられたものとして観音(かんのん)とか菩薩(ぼさつ)、如来(にょらい)などとされています。この事については、「阿蘇奇瑞記」の項も参照して下さい。観音の場合、観世音(かんぜおん)菩薩ともいいますが、仏教では救いの求めに応じて姿をいろいろと変え、この世に現れるという慈悲深い菩薩です。

 西巌殿寺の開基である西栄は本地垂迩説(ほんじすいじゃくせつ)によってこの十二柱の神々をまつったと伝えられています。

 

文高橋佳也

 昭和七年旧満州 (現中国東北地方) 瓦房店生まれ。旧制中学二年の時終戦、翌年阿蘇に引きあげてくる。高校卒業後、阿蘇の小学校に勤務二年後上京、再び教師となり地元の一の宮町立宮地小学校を最後に定年退職した。二十歳代から子ども達に童話や阿蘇の話などを伝えたいと熊日童話会の活動に参加。現在に至っている。阿蘇一の宮在住。

 

取材・協力 (順不同・敬称略)

高橋梅・小代久米喜・渡辺文吉・高橋幾春・

山部チモト・岩下ムツエ

 

 

阿 蘇 神 社 祭 神

 

本地垂迹説(ほんじすいじゃくせつ)

 

一宮

 

健磐龍命(阿蘇都彦(あそつひこ)・阿蘇大明神

 

十一面観音(じゅういちめんかんのん)

二宮

阿蘇都媛(あそつひめ)

 

弥勒菩薩(みろくぼさつ)

三宮

彦八井耳命(ひこやいみみのみこと)草部吉見神(くさかべよしみ)・国龍神(くにたつ)・年祢神(としね))

 

光照菩薩(こうしょうぼさつ)

四宮

比東芬q神(ひめみこ)

薬師如来(やくしにょらい)

 

五宮

惟人(これひと)命(八井耳命)

 

毘沙門天(びしゃもんてん)

六宮

若比盗_(わかひめ)

 

龍樹菩薩(りゅうじゅぼさつ)

七宮

新彦神(にいひこ)

 

多宝如来(たほうにょらい)

八宮

新比盗_(にいひめ)

 

地蔵菩薩(じぞうばさつ)

九宮

若彦神(わかひこ)

 

勢至菩薩(せいしぼさつ)

 

十宮

八比盗_(やひめ)

 

虚空蔵菩薩(こくんぞぼさつ)

十一宮

 

速瓶玉命(はやみかたま)

 

普賢菩薩(ふけんぼさつ)

 

十二宮

 

神沼河耳命(かみぬなかわのみこと)(金凝神(かなこり)・綏靖天皇(すいぜい))

 

文殊菩薩(もんじゅぼさつ)


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